2013年07月04日

勝つための絶対はないが、負けることに絶対はある。

IMG_6491.jpg

誰が言ったか忘れましたが「経済学は時代背景に応じた問題解決学」という定義が好きです。そういう観点で経済学史を読んでいると、とてもおもしろいです。

4〜6月の読書のテーマは、「経営戦略史」でした。(必要に迫られて、読み進めていました。)

「経営戦略史」を読んでいると、経営学も時代背景に応じた問題解決学であるという、当たり前のことに気づきます。今まで、あまりそういう視点を意識したことがなかったので新鮮でした。さらに、「時代背景」だけでなく「その企業の背景(文脈)」も考慮しなければなりません。故に、経営学は経済学と比べ遥かに複雑性が増します。

いくら複雑性が増しても、負けるパターンはいつの時代でも同じです。勝つための絶対はないが、負けることに絶対はあります。そういう視点でも、経営学を学ぶ意義は大きいのではないでしょうか。

◇備忘録
こんな順番で経営戦略史を読み進めました。
@ 経営戦略入門 波頭亮(元マッキンゼー)
A 経営の論理  楠木建(一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授)
B ストーリーとしての競争戦略 楠木建(一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授)
C 経営戦略全史 三谷宏治(元BCG)


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2013年04月03日

本当に愛情のあるリーダーはみんな論理的!

IMG_6038.jpg    「論理」とは.jpg

佐藤優著「読書の技法」で紹介されていた、予備校の現代文の講師・出口汪氏の著書の引用が、自分にとっては強烈なインパクトがありました。そうこともあり、立ち寄った書店で出口氏の著書が目に飛び込んできたので、早速購入しました。

「他者意識」や「感情語と論理語」、「論理は愛」などの出口氏の定義が、とても分かりやすかったです。何となくそうだろうと思っていたことが、このように明確に言語化されていると、一気に扉が開いたようで、スッキリしました。



〜本文より〜
「他者意識」
他者(=「根本のところではわかり合わない存在」)とコミュニケーションし、自分の意見や考えを理解させ、納得させるには論理力が不可欠。

自分のことばかり話す人は、だいたい他者意識が薄いから、相手にわかってもらうという大切な部分が欠如していて、ただ自分のことを話し続けるだけのことが多い。


「感情語」と「論理語」
感情語(=「ムカツク」、「ウザイ」など)というのは、他者意識がない言葉。
自分の不快さを相手に説明しよう、理解してもらえるように伝えようという意識はない。(=泣き叫ぶ、赤ちゃんと同じ)

お互いにわかり合えない。でも、何とかして相手とコミュニケーションを取って、理解し合いたい、いい関係を築きたい、そう人間が思ったとき、論理が生まれた。


「論理は愛」
お互いそう簡単にはわかり合えないという他者意識を前提に相手の立場を理解し、思いやって話をする必要がある

最初に話題を提示するのも、論理構造をしっかりと意識して話すのも、相手に対する「思いやり」。

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2012年12月12日

「採用基準」

全体最適を実現するために、一番必要な能力はリーダーシップだ!

「採用基準」伊賀泰代 著

期待以上におもしろかった。(読めたのは、まだ半分ほどですが)
マッキンゼーの採用マネージャーを12年務めた方の本です。副題に「地頭より論理的思考力よりも大切なもの」とあります。その大切なものとは、一言で表現すると「リーダーシップ」ということです。
マッキンゼーのコンサルタントを経て、内部の採用マネージャーになったという特殊なキャリアの著者ですが、実務家の視点で書かれているので、今までに読んだ「リーダーシップ」に関する本の中で、個人的には最上位にくるぐらいの評価です。世界最強のコンサルティング・ファームだから、成り立つ話ではなく、本質的な内容ばかりなので、とても参考になります。

一緒に仕事をしている経営層、次に経営層になる人たちに、勧めていきたい一冊です。これで1500円は安いです。ダイヤモンド社の本は、ノウハウ系ばかりなので、滅多に買うことはありませんが、マッキンゼーの採用マネージャーってどういう視点で仕事をしているのだろうと興味で買った、この一冊は、思いがけず、かなりのヒットでした。

ここ最近で読んでいる本に共通するキーワードは、「全体最適」、「制約理論」、「リーダーシップ」です。

全体最適を実現することに、一番必要なことが、この本で述べられているように、地頭・論理的思考力よりもリーダーシップだということです。

制約理論の本を読んでいるうちに、どうしても気になって寄り道した一冊で、いいヒントを掴めました!
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2012年08月09日

「シンプルさは洗練の極み」

先週の入院中はじっくりと「Think Simple―アップルを生みだす熱狂的哲学」を読んでいました。

その中にあった「シンプルさは洗練の極み」というフレーズが、すごく印象深く、頭から離れません。

生命が有限なものだからこそ、「シンプル」は大切にしたいという思いが、さらに強くなりました。

シンプルさを維持することは、とても大変なことですが、それに見合うだけの価値は十分にあります。また、スティーブ・ジョブズの言葉が、自分が思っていることを見事に言語化してくれており、スッキリしました。この言葉を指針に、思考力を磨き続けていきたいです。

「シンプルであることは、複雑であることよりむずかしい。物事をシンプルにするためには、懸命に努力して思考を明瞭にしなければならないからだ。だが、それだけの価値はある、なぜなら、ひとたびそこに到達できれば、山をも動かせるからだ。」 スティーブ・ジョブズ

SNSなどの普及で、安易な言葉(単語?・記号?)によるコミュケーションが全盛の時代ですが、これからもその時代に逆らって、言葉は徹底的に大切にしていきたいです。単語や記号のコミュニケーションでは思考は全く磨けないからです。
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2012年07月08日

「先が見えない時代の[10年後の自分]を考える技術」&「武器としての交渉思考」

「先が見えない時代の[10年後の自分]を考える技術」&「武器としての交渉思考」を読了。両方とも新書ですが、合計で664ページもあり、かなりお腹一杯です。

普段、自分たちがやっている事業計画の策定などを、もっと組織全体として取り組んでいけるものにしたいと常々考えています。その一つの手段として、シナリオ・プランニング(将来起こりえる環境の変化を複数の「シナリオ(物語、ストーリー)」として描き出し、そのシナリオごとに事業戦略や危機管理などの対処法を考えること)がいいのではないかと考えています。
「[10年後の自分]を考える技術]は、シナリオ・プランニングの第一人者でもある方が個人向けに書いたものなので、分かりやすくヒントがたくさんありました。これをベースに自分なりのシナリオ・プランニングを実践していきたいです。

〜本文より〜「[10年後の自分]を考える技術」
『シナリオ・プランニングとは、「Think Unthinkable」と言い換えることもできる。「考えづらい(Unthinkable)を無理にでも考えてみる」ことであり、そうやって事前に考えておくことで、準備や対処が可能になる。

普段から主観的にしか思考できない人や組織は、失敗を認めようとせず、結果として何も学ぶことができない。』

過去の成功体験から主観的(直線的)な考え方しかできなくなる個人・組織は多いと思います。自分の経験だけで考えきれることなんて、本当に浅いです。本当の主観とは、いったん客観を経てたどりつくものです。最初から主観的なものは「無思考」と呼ばれます。
最初から主観でも成功することは、普通にあります。但し、間違いなくそこに再現性はありません。そういうことは、企業経営でやるべきことではないのでしょうか。


〜本文より〜「武器としての交渉思考」
『「言葉こそが最大の武器」
自分の外部にいる「他者」とつながり、連携し、行動をともに起こすためには、外部で話されている言葉を学ぶと同時に、自分の言葉も相手に届くように、磨き続けなければならないのです。
もし本気で世の中を変える力を身につけたいと思うならば,まず言葉を磨くことです。』

これは以前から変わらず思っていることですが、引き続き言葉を学び、磨き続けていきたいです。磨くことは実践の中でしかできないことです。

「言葉の限界がその人の世界の限界」…日々、少しずつ世界は広がっている実感はあります。後は、それを加速させるために、仲間を増やしていくことが大切ですね。読後の高揚感だけで満足せずに、実務に落とし込んでいきます。
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2012年06月21日

「自己革新」

今年読んだ本の中でベスト3に入ってくる一冊「自己革新」の読書メモをまとめていました。内容があり過ぎ&まだまだ吸収しきれていないので、結構な時間がかかりそうです。

◆特に印象に残った一節
「自由な社会だけが、継続的に革新しつづけられる組織形態ではない。むしろ、それには程遠い。革命によって権力を握る全体主義体制は、急激な大変革を成し遂げるには好都合かもしれない。しかし長い目で見ると、こうした変革のエネルギーの爆発には危険が伴う。それが弱まっていくだけではなく、深刻な硬直性に置き換わるからだ。そのため全体主義の社会は、自由な社会に比べて世代から世代へと受け継がれていく継続的な革新には向いていない。柔軟性と適応力を生み出す諸制度を欠いているからだ。もし社会がたった一つの公式見解に支配されていたら、新しい観点を抱こうとしても、計り知れない重圧と苦悩をもたらすだろう。多様な観点がすでに存在する社会であれば、新たな観点が生まれても目立たない。オープンな社会では、コミュニケーションの自由によって、新しいアイデアを古いアイデアと闘わせることができるようになる。」


全体主義が効率がいいのは明らかですが、持続可能な経営ではないのも明らかです。全体主義的な経営には、とにかく自分の性格に合わないので、いろんな局面でそれと闘ってきたのかもしれません。(別に表面的なドンパチではないです)どれだけしんどいことがあっても、私は多様性があって、継続的にイノベーションを起こせる組織を作ることに貢献したいと思っています。これは、絶対的にブレない自分の軸です。そういった今までになかったことをしようとすると、既得権益者からは攻撃されますが、そんなことは全然気にならない。自分たちが、前向きに進み魅力的なビジョンと実効性のある戦略を作り出している限り、攻撃も簡単に跳ね返すことはできます。とにかく絶対に政局に持ち込ませない。そんな空気を出し続けることが大切だと思います。
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2012年05月06日

「学ぶとはどういうことか」

学ぶとはどういうことか [単行本(ソフトカバー)] / 佐々木 毅 (著); 講談社 (刊)

とても読むのに苦労しました。やっと1割ぐらい理解できたぐらいでしょうか…それでも、読後の高揚感は今年読んだ本の中で一番かもしれません。

とくに、「考える専門家」と「考えない専門家」の章に共感するものがたくさんありました。

ステレオタイプ(俗論や世論)とは、「見たいものを見る」人であり、マスコミは「見たいものを見せる」ことで商売をしている。考えない専門家とは、既に「学んだ」固定的な「方法」の機械的な適用に邁進する人としています。

この三者で構成されているのが、今の日本の社会ではないでしょうか?

一方の「考える専門家」を、プロフェッショナルとしています。
その定義は次の通りです。「実践における目的をも問い直し、「適切さ」を執拗に求めて技能・技法を試し、洗練させる人」

これって、普段自分自身が仕事で意識していることであり、大切にしていることそのものです。目指す方向性は、間違いなく合っているし、確固たる軸になってきています。あとは、そのレベルを上げ続けていくことに専念するのみです。

〜本文より〜
実践の世界にはつねに変動要因に見舞われ、不断の目配りと新たな実践が求められる。そこでは解決は決して絶対的・究極的なものではない。それは人間の営みの然らしめるところであり、つねに「より適切な」解決を求める不断の活動が行われることを前提に、ある種の謙虚さを持ちながら、しかし「適切さ」のために闘い続けるのがプロフェッショナルの魂というべきものである。

プロフェッショナルは「天職」と訳されるが、それは経済的な打算を行動基準としないだけではなく、当然広い意味での公共性を視野に入れた発想を持つことを内包せざるを得ない。言い換えれば、自分の個人的利益になるかどうか、目の前の利害関係者などの役に立つかどうかといった狭い了見以上の視線を持つべきだということになる。
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2012年05月01日

「超」入門 失敗の本質 〜日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ

歴史的名著「失敗の本質」の入門編です。「成功に絶対はないですが、失敗には絶対がある」→このことが意識にあるのとないのとでは、仕事の成果は圧倒的に変わってくると思います。人生は長いようで、何かを成すためには、本当に時間は限られています。その限られた時間を有効に使うためにも、「失敗の本質」からは学んでおく必要があるのではないでしょうか。

共に仕事をしている人たちには読んでもらいたい1冊です。「超」入門なので読みやすいです。その中でも「成功に絶対はないですが、失敗には絶対がある」ということは頭に定着するはずです。まずは、それで十分だと思います。


自分自身の仕事のポリシーに「木を見て森も見る」というのがあります。この本を読んでいて、さらに「木を見て森も見て、さらに海も見る」という言葉が自然に浮かんできました。良質の森を源流にする川の河口には豊かな魚場が広がります。木(部門)を見て森(組織)を見るのを当たり前のレベルにした後は、海(地域社会)も見る。自分たちの森(組織)を発展させると、海(地域社会)もよくなる。まさに、そんな循環を生む組織づくりが自分の大切なミッションです。
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2011年05月24日

独裁者

独裁者 “ブログ市長”の革命 [単行本] / 竹原 信一 (著); 扶桑社 (刊)

先日観た、橋下知事を取り上げたドキュメンタリー「議論する独裁者」は大変興味深いものだったが、今回読んだ書籍「独裁者~ブログ市長の革命~」は、さらにおもしろかった。

この「独裁者~ブログ市長の革命~」の著者は、橋下知事が「阿久根市長の考え方は尊敬」と評していた、阿久根市の竹原前市長です。

ビジョンに共感している私から見ても、少し過激な手法だなという印象を持っていましたが、今回この一冊を読んで、その見方は変わりました。その取り組みには一貫性があったのは、もちろんのことですが、過激なのではなくすごく理性的だったのだなと。過激なのは、既得権をどんな手段を使ってでも守ろうとする議会や公務員であったことを改めて知りました。そして、変わり者の市長だと何も本質を知ろうとせずに煽るマスコミとも闘わないといけなかった。

前市長の言っていることは、至極まっとうなことばかりで、何故地方議会が不要なのかが、よく理解できました。

去年の夏、鳥取県の智頭町で町長のトップダウンで始まった100人委員会というものに接する機会がありました。100人委員会はボランティアで公募した約100人の町民が「生活・環境」「商工・観光」などの6つの部会に分かれ、約半年をかけて事業を企画提案して予算化を要求するものです。高い報酬をもらっている議員の仕事の質の低さ(議会の議事録などを読み込む必要があり、読んだ際にその議論のレベルの低さに愕然としました)に比べ、100人委員会で出てくる提案は意義深いものばかりでした。議会って何のためにあるのだろうと漠然と思っていました。

ボランティアの役割は企画提案して予算化を要求するところまでで、いいと思います。実際の政策に落とし込むには専門的な知識や技術がいるので、それを議員が担えばいいのではないのかとも思いましたが、実務能力のない議員には期待できません。

アメリカでは、高い専門性と技術を持った「シティマネージャー」という民間の経営感覚を持った人たちが首長から直接任命され、政策の実行を担っているそうです。だからこそ、議員をボランティア化できるそうです。

自分自身が、1年前に漠然と「議会は不要では?」と思っていたことは、特別変わった考え方でもないのだと改めて実感しました。

私たちが応援していた市長候補も「シティマネージャー」の話をされていました。持続可能な自治体経営のモデルには、この「シティマネージャー」の制度も必要です。これから、こういう話もどんどんしていきたい。

政治的なものにはあまり興味はありませんが、私は行政も経営だと考えているから、こういったテーマに興味を持ち続けているのだと思います。逆に言うと、経営を政治的なものにするのは、大嫌いなことです。だから、組織のアンタッチャブルなことに触れて干されたこともあります(笑)

でも、「当たり前のことを当たり前にしたい!」という自分の軸は一生ブレないでしょう。勝手な解釈ですが、高杉晋作の辞世の句「おもしろきこともなき世をおもしろく」と「当たり前のことを当たり前にしたい!」は同じことだと思っています。「おもしろい」というのは単純に楽しいということではなく、「当たり前のこと・あるべき姿」なのではないかと…「理不尽なことがまかり通る社会を、当たり前の姿に」。で、それができたら本当におもしろい!


~本文より~
政治屋(Politician)と政治家(Statesman)
楽に稼げるから議会の趨勢に付和雷同し、自らの利権確保と保身のみに専心している。

「開かれた議会をめざす会」の調査より
1年間で議員による条例案の提出件数がゼロという議会が、全体の89.8%。
一般質問にしても、議員定数の半分以下の議員しか行わなかったという議会が、全体の43.5%。

「政治屋(ポリティシャン)は次の選挙のことを考え、政治家(ステーツマン)は次の時代のことを考える」アメリカの神学者・作家 ジェームス・フリーマン・クラーク

真に次の時代のこと、次の世代のことを考えれば、自らの保身に走っている暇などないはず

イギリスの経済学者でケンブリッジ学派の創始者 アルフレッド・マーシャル
「(ステーツマンとは)冷静な頭脳と温かい心を持って、周囲の社会的苦悩と闘わんがために自己の最善の力を喜んで捧げる人」
「喜んで捧げる」、つまり、政治家には奉仕の精神が求められるのです。クールヘッド(冷静な頭脳)、ウォームハート(温かい心)、そしてクリーンハンド(きれいな手法)が必要だとも付言している。


議員は地域や団体の利益代表の性質を自ずと持ちます。しかしながら、首長は住民全体の代表なのです。両者は同じ住民の代表であっても、民意の反映のされ方に大きな違いがあります。

地方議会は不要
地方分権の目的は、最終的には住民自治の実現と言ってもいいでしょう。
自治体への権限と財源の委譲は、住民の近くにこれらの権限を置くことで主権者たる住民が行政をよりコントロールしやすくなり、地域住民の民意が行政に反映されやすくなることで住民自治を実現しょうというものです。
「地方自治は民主主義の学校」
かつてのイギリスの政治家であり法学者のジェームズ・ブライスの言葉はあまりに有名ですが、住民自らが責任をもって地方政治に参加することによって、民主主義を学ぶことができることから、「地方自治」という理念を「学校」に喩えたものです。
しかし、現在の日本ではほとんどの住民が「学校」には登校していません。

議員の定数や議員報酬を減らすには、議員をボランティア化し、喫緊の政策課題には高い専門性を持つ政策スタッフを議会が専任するのが有効だと考えます。
議員定数削減に対して議会は決まって「民意を反映できなくなる」という常套句を使いますが、ボランティア議員として多くの定員を与えれば、むしろ民意はより反映されるはずです。一方、高度に専門的な能力を持つ政策スタッフは、「シティマネージャー」と呼ばれ、アメリカなどではもっとも普及している制度です。行政の専門家を事務方のトップに据え、議会が決定した政策の実行を担わせるのです。

彼らの最大の関心事は、収入と休暇、そして省益に代表される組織の力の確保、つまりカネと権力です。国民の暮らしなど初めから眼中にないのです。

個人や組織というものは、能力や成果に関係なく報酬を得るようになると感性は麻痺し、腐敗の一途を辿ります。
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2011年03月31日

歩きながら考えよう

歩きながら考えよう [単行本] / 安藤 忠雄 (著); PHP研究所 (刊)

ひたすら本を読んでいた
「独学で学んだ」というと、自由で楽しいといったことをイメージするかもしれませんが、何をどのように学んでいくかを、すべて一人で考えなければならないので、じつはとても不安で孤独で、困難がつきまといます。
果たして自分が今やっていることは、正しいのか、正しくないのか、それさえをもわからない。ですから手当たり次第、ひたすら本を読みました。本を読んだからといって建築学が学べるわけではないですが、読んだことが気持ちの裏付けになり、「これだけ読んだから大丈夫」と自信につながりました。


今の自分自身も、すべてを一人で考えないといけない状況なので、安藤さんのこの文章に激しく共感しています。

ほんと不安で孤独な毎日です。「自分が今やっていることが正しいのか、正しくないのか」、本当に分かりません。

何をやってるんだろうと焦燥感ばかり感じて、目の前のことに集中しきれてないことも多いです。

社会的基盤がないために、人から軽く扱われることにイラつくことや過剰に反応することも多いです。

ただ、自分を信じてくれている人に応えるために、目の前のことに一つ一つ集中して、取り組んでいかなければと改めて実感することがありました。

ほんと些細なことでしたが、今の自分には大きなやりとりでした。
明日から仕切り直しだ!
posted by 田辺 大 at 22:52| Comment(4) | TrackBack(0) | 本・映画・音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月06日

経営者の手帳

人生と経営を変える 経営者の手帳 (手帳ブック) [単行本(ソフトカバー)] / 坂本 光司 ...
★★★★☆
「日本でいちばん大切にしたい会社」の坂本光司さんの最新刊です。
平易な言葉の中に本質がつまっています。それらの言葉を100個集めたこの1冊は、経営者に限らず働く全ての人が共感できる“手帳”です。


#31
業績が高い会社のモチベーションが高いのではなく、モチベーションの高い会社の業績が高いのだ。

#50
企業の真実は、電話一本でよくわかる。

#51
企業は私的なものでなく、社会的公器である。

#62
中小企業には、決してやってはいけない三つの競争がある。
@価格競争 A品揃え競争 B内部の社員間の競争

#66
問題とは
「あるべき姿マイナス現状」のことである。問題を可能な限り数値化・見える化することだ。

#74
「下請け」は、永遠に続ける経営形態ではない。
posted by 田辺 大 at 23:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・映画・音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月04日

「時を告げるのではなく、時計をつくる」


「戦略課題」解決 21のルール [単行本] / 伊藤良二 (著); 朝日新聞出版 (刊) 
★★★★★

著者の伊藤良二氏は、実務家で理論と実践が、ものすごく高いレベルでバランスが取れてる方なのだと思います。とても分かり易く、かつ本質的な部分がコンパクトにまとめられています。また、「ビジョナリー・カンパニー」からの引用を交えた第21章は、私や共に仕事をしている方にとって大切なワードがたくさんあり、これは是非共有したいと思いました。


~本文より~
マーケティングと財務を融合させる
勝ちパターンを織り込む設計力の一番のポイントは、マーケティングと財務を統合して考えるということである。マーケティング面と財務面の整合性が取れていれば、それは事業モデルとして間違っていない。


マーケティングはマーケティング部門だけ、財務は財務部門だけで設計する企業がほとんどではないでしょうか。マーケティングと財務を融合させることが自分たちの役割だし、存在価値だと思っています。とても難しいことですが、難しいからおもしろいことでもあります。


~本文より~
「ビジョナリー・カンパニー」ジェームズ・コリンズ
「時を告げるのではなく、時計をつくる」
昼夜どんなときでも太陽や星を見て正確な日時が言える人がいたら、それらは素晴らしい才能だし、尊敬もされるだろう。しかし、その人が時を告げるのではなく、自分の死後も永遠に時を告げる時計をつくったとすれば、もっと素晴らしいことではないだろうか―。

ビジョナリーな企業、あるいはそれを目指す企業にとってもっと大事なのは「時計をつくる」こと。すなわち、組織自身に変革や課題解決を実行していく能力が身に着いて、事業環境が変化しても、経営者が変わっても、組織自体が入れ替わっても、そのDNAが受け継がれていく体質をつくることである。


「時を告げる人」はすごいと思うが、やはり「時計をつくる人」を支えたい。そして、自分自身も「時計をつくる人」になりたい。自分が死んだ後も続くこと=「時計をつくる」ことにワクワクします。坂本龍馬は間違いなく、「時計をつくる人」だったのでしょうね。幕末に、坂本龍馬よりも能力や知識があった人物はたくさんいるが、それだけでは、「時を告げる人」にしか成り得ないのでしょうね。



「時を告げるのではなく、時計をつくる」、改めて心に刻みたい言葉です。
posted by 田辺 大 at 22:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・映画・音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月04日

ワクワク会社革命


ワクワク会社革命──「崖っぷち企業」も利益率世界一になれる

ワクワク会社革命──「崖っぷち企業」も利益率世界一になれる

  • 作者: 三富 正博
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/09/30
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)




ワクワクの正体が何なのか…
「ただ単に楽しければいい」なんてことは全く思わない。それはワクワクではないです。
では、ワクワクとは何と表現したらいいのか…

この著者の定義に本当にしっくりきました。



ワクワクの正体
「ただ単に楽しければいい」というようなものではない。むしろその逆で、楽しくはないかもしれない。でも、どんな状況になったとしてもあきらめることができないもの。そのくらいやりたいこと。



「企業価値」についても、この著者のフレームワークには共感するものが多く、絶対にこのフレームワークはマスターしたいと思っています。

先日も、初めてお会いした経営者の方から、私は今まで会った財務系の人と全く違うタイプで話がし易いと言われました。私自身が、数字だけでしかものを見られない典型的な財務系の人は苦手だからかもしれません。また、数字だけで測れる企業価値は、企業価値全体の5%も無いと思っているので、数字だけで話をすることもしません。

一方で、その5%を表現する工程(管理会計や積極的な情報開示)を疎かにすると、残りの95%を表現することが、恐ろしいほど非効率なものになることも認識しています。

この一冊は、また自分自身の「経営の教科書」になりました。何度も読み返すものになります。

追記
高杉晋作の辞世の句「おもしろき こともなき世を おもしろく」の「おもしろく」は「ワクワク」に通じるものがあると思っています。私自身も、常に「おもしろいことがしたい!」と思っています。ですが、人によって「おもしろい」の定義が違うので、人前ではあまり使いません。「ただ単に楽しければいい」と「おもしろい」は全然違います。

高杉晋作についての知識が全然なかった頃は、「おもしろき こともなき世を おもしろく」に後ろ向きな印象を持っていました。今から思えば、ひどく浅い解釈でした(笑)
今では、この「おもしろき こともなき世を おもしろく」という句を大切にしています。そして、何かあるごとにこの句が心に浮かびます。この世をおもしろくしたい!!



~本文より~
僕たちの最大の仕事は、組織の一人ひとりに「変われるかもしれない」という「可能性の芽」を、自らの心で感じてもらうこととなる。過去の延長で未来を描くのではなく、自分たちが信じるビジョンや行動基準から、いま、なにをなすべきかに気付いてもらうのだ。

フランスの哲学者アラン
「悲観主義は気分に属し、楽観主義は意思に属する。成り行きにまかせている人間はみんなふさぎこんでいるものだ」

「自分はCFOという仕事にまったくワクワクしない」という事実
CFOは、「五つの資産」で言うと、金融資産の責任者である。ところが、自分の関心があるのは金融資産だけではなかった。「見えない資産」や「五つの資産」全体を大きくすることそのものに、ワクワクするのだと気づいてしまった。
*五つの資産→財務諸表に載る「物的資産」、「金融資産」。財務諸表に載らない「組織資産」、「人的資産」、「顧客資産」


ファクト・ファインディング

思ったことを言える文化
「思ったことを言う(think straight, talk straight)」

ワクワク=情熱

戦略=「会社の強みを生かして、最大の機会をとらえ、会社の方向性を明確にすること」

プロフェッショナル
スペシャリストからさらに一歩成長して、自分の専門分野を持ちつつ、会社のビジョンや行動基準を組織内に浸透させ、全社的な戦略を実行できる人

企業価値に与えるインパクト
当期利益(成果)→全体の2~5%
戦略による部分→全体の10~30%
企業文化からもたらされる部分→70~80%
株価が企業価値を表すかと問われれば、たしかに部分的には「イエス」であるけれども、全体への影響は5%程度のもの。本質的には企業文化や戦略のほうが、はるかに重要な要素なのだ。
posted by 田辺 大 at 13:54| Comment(2) | TrackBack(0) | 本・映画・音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月22日

大阪維新~橋下改革が日本を変える~


大阪維新  角川SSC新書  橋下改革が日本を変える (角川SSC新書)

大阪維新 角川SSC新書 橋下改革が日本を変える (角川SSC新書)

  • 作者: 上山 信一
  • 出版社/メーカー: 角川SSコミュニケーションズ
  • 発売日: 2010/09/10
  • メディア: 新書




橋下知事のブレーンであり、前大阪市長の関氏のブレーンでもあった大阪府特別顧問の上山信一氏の著書。

地域主権型の道州制に移行すれば、東京以外の日本全国には明らかにプラスに作用するが、それが何故実現できないのか…

その突破口が、「大阪維新」であり、これがまさに平成の倒幕運動であることが、よく理解できました。「大阪維新」は大阪のためだけのものでなく、国のカタチを変えることに直結するものです。
日本の未来のために「中央政治をぶっ壊す」を実現してもらいたいものです。中央政治の醜さとレベルの低さには、毎日うんざりしています。また、自浄能力のない中央政治に日本の未来なんて託せるはずがありません。

大阪維新、武力が使えないだけに明治維新よりはるかに難しいけど、難しいからこそやりがいがあるのだろうし、その内容を知れば知るほどワクワクします。



~本文より~
国民負担率=国民所得に占める税と社会保険料支払い分の負担割合

人への財政支出というのは「不安解消の仕組みづくり」とも捉えるべき

自浄能力のない中央政府
そもそも機能不全をきたしている中央政府には、大事な事を決めさせない

本庁の各局が目の前の声の大きな議員や特定分野のニーズに対応することに終始しています

大阪府の本質問題
@「教育問題」
A「国の規制や無策(戦略不在)との戦い」
B「大阪市と府の二重行政の解消」

教育にしろ、経済にしろ、およそ悪い状況から脱却する第一歩は、正しいデータを関係者が共有化することです。そして、関係者が、なぜ数値が低いのか原因と対策を考える
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2010年09月21日

30代にしておきたい17のこと


30代にしておきたい17のこと (だいわ文庫)

30代にしておきたい17のこと (だいわ文庫)

  • 作者: 本田 健
  • 出版社/メーカー: 大和書房
  • 発売日: 2010/09/10
  • メディア: 文庫




あまりこの類の本は読まないけど、気になった一文があったので買って読んでみました。

「自分の生まれてきた目的は、たいていあなたが一番苦しかったこと、辛かったことに関係しています。」

この一文が心に沁み入りました。すごく納得しています。と同時に、少し勇気が湧いてきました。

他に気になったのは、「30代の分岐点」の話です。実際に自分自身も、所帯持ちの友人とだんだん話が合わなくなっていることに、心の中ではイライラを持っていたりもしています。
飲みに行った際でも、「自由でいいよな」とか「自分の時間が欲しい」とか…そんなことを話された時、どう反応すればいいのだろうか?早く終わらせるために、何も突っ込まないけど。「一人で生きられないから、所帯持つんでしょ?人間の生存欲求通りに生きてるんだから、それでいいやん」という言葉が出かかるけど…言葉にはしません。
これって、言い過ぎでしょうか?でも、どうして相手の状況を想像する力がないんだろうと思うことがよくあります。



~本文より~

一時的な不幸を幸せに変える力

自分の才能の一つひとつが中途半端でも、それをどう掛け合わせていくかで人生は変わっていきます。

どういう人と一緒にいたら、ワクワクするのか?
どういう仕事をすれば、ワクワクするのか?
どこに住めば、ワクワクするのか?

3種類の生き方
「オブリゲーション(役割)ベース」、「モチベーションベース」、「インスピレーションベース」

インスピレーションベース→深いところから、静かな情熱がわき出すような生き方です。そのため、一時的に興奮して全速力で走ったり、途中でやる気をなくしたりすることはありません。

自分の生まれてきた目的は、たいていあなたが一番苦しかったこと、辛かったことに関係しています。
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2010年08月23日

ミッション


ミッション―いま、企業を救うカギはこれだ

ミッション―いま、企業を救うカギはこれだ

  • 作者: 今北 純一
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2002/10
  • メディア: 単行本





マイ・ビジネス・ノート (文春文庫)

マイ・ビジネス・ノート (文春文庫)

  • 作者: 今北 純一
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2009/02
  • メディア: 文庫




ありふれたなタイトルなので、それほど期待せずに読み始めました…
ですが、文中の言葉の定義のひとつひとつが腑に落ちるものばかりで、今北氏の世界に引き込まれました。こんな方と比較するのは失礼ですが、目指す経営の志向が限りなく近いものに感じました。読んでいて、この本はあの人にも読んでもらいたいなというのが頭に浮かんできました。早速、渡すためにもう1冊、この本を購入しました。人の頭も借りて読書すると、より一層理解が深まります。

別の本を差し上げた際に、それをすごく気に入って頂いたようで、その著者の別の本を逆に教えてもらい読む機会もありました。人の頭も借りて読書するというのは、いいものだと思います。私は記憶力が弱いので、こうやって対話しながらでないと、なかなか頭に定着しません。

現在は、今北氏の「マイ・ビジネス・ノート」を読んでいますが、これも深くておもしろい一冊です。




~本文より~

ミッションのない経営は「経営」とは呼べない

ミッション=「(反半永久的に存続する企業として)やりたいこと、やらなければならないこと」、「自らが挑戦すべき目標」、

損得勘定を超えた心意気や情熱こそが、不可能と思われる挑戦を現実に可能にさせていく原点

ビジョン=具体的な展望、「能力の許す範囲でやりうること」、ミッションへ到達するためのロードマップ

概念的、抽象的な経営理念は「ミッション」とはいわない。
「顧客第一主義」→どこの会社でもあてはまり、概念自体に独自性がない

ミッションの好例
1960年 池田勇人首相「所得倍増計画」
1961年 J・F・ケネディ「人類を月へ送る」

オリジナリティがあり、大勢の人々が胸をワクワクさせるよな「挑戦目標」になっている。

「明確な課題」が、ビジョンづくりの骨格になる

ミッションは「計算と分析」だけでは到達できない

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2010年07月29日

ブッダ


ブッダ全12巻漫画文庫

ブッダ全12巻漫画文庫

  • 作者: 手塚 治虫
  • 出版社/メーカー: 潮出版社
  • 発売日: 2002/11
  • メディア: 文庫




仏教とは、本当に理にかなった教えだと思います。迷っている時、悩んでいる時、怒っている時にこそ、高い視座からものを見ることの大切さを仏教に触れる度に気付かされます。
当たり前のことを当たり前にするだけでいいのに、人間はなかなかできない。だからこそ、当たり前のことが当たり前にすることができれば、心豊かに生きられるのでしょうね。

その世界観に魅かれ、1〜12巻まで、あっという間に読んでしまいました。そして、今は2回転目です。


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2010年06月27日

こつなぎ



山形国際ドキュメンタリー映画祭2009 特別招待作品
こつなぎ 〜山を巡る百年物語〜

6月26日(大阪歴史博物館4階講堂)


1960年(昭和35年)に撮影開始、50年後の2009年(平成21年)に完成。明治大正にまで遡る資料映像も駆使した、日本の山と人を巡る深遠なドキュメントである。大正時代に始まる、岩手県二戸郡一戸町小繁地域の、入会権裁判の記録と、現在の暮らしを柱に展開する本作は、地域で生きていくための権利を求める闘いを通して、東北農民の暮らしをつぶさにとらえ、大正から平成に至る日本の軌跡をあぶりだす。そして往復書簡のように過去と現在を行き来して、これからの農業の姿や社会のあり方を示唆し、人と自然の共存や、生活するということへの根源的問いかけを投げかける。
                        〜映画チラシより〜


小繁地域では、住民があずかり知らないところで土地の取引が行われ、住民が持っていた山に入り生活の糧を得る権利(入会権)が奪われていきました。
この入会権を巡るこつなぎ事件は、とても今日性のあるテーマだと思います。森林は道路と同じ様に社会のインフラだと思います。特定の地主の経済的利益のためだけ活用したり、転売をしたりするものではないはずです。

この作品は、何かの結論を出すというものではなく、観る人に対して問いを投げ掛けるものでした。とても本質的で大切な問いです。簡単に答えが出るものではありませんが、常にこの問いを頭に置いて、生きていきたいと改めて思いました。

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2010年06月22日

徹底検証「橋下主義」自治体革命への道


徹底検証「橋下主義(ハシモトイズム)」─自治体革命への道

徹底検証「橋下主義(ハシモトイズム)」─自治体革命への道

  • 作者: 読売新聞大阪本社社会部
  • 出版社/メーカー: 梧桐書院
  • 発売日: 2009/06
  • メディア: 単行本



★★★★☆

先週の金曜日に行った鳥取県智頭町の百人委員会は、とても先進的な住民自治の取り組みだなとの印象を持ちました。現町長が導入された制度とのことでした。やはり、首長は事業家マインドを持った方がなるべきものだと思います。少子高齢化、生産年齢人口の減少、税収の減少、財政の悪化、社会保障費の増加…智頭町で起こっている現象ですが、10〜20年したら日本全体がそのような状態になるので、ある意味で智頭町が先行して、これからの地域経営モデルを作っていけたら、素晴らしいことだと思います。百人委員会に、大きな可能性を感じました。百人委員会そのものが智頭町の大きな地域資源ではないでしょうか。

大阪でも事業家マインドを持った首長が闘っています!今回の1冊は、読売新聞の新聞記者の方の目線から書かれたもので、現場の臨場感があふれる記述で、一度読みだすと止まらないくらいに引き込まれました。



議会デビュー
「後世において、評価されるような政治的な決断とその実行は、現世において激しい議論の対象になると思っています。ゆえに私はこの4年間、議会の皆様方と真正面から議論をさせていただきたいと思っております。」


大戸川ダム(大津市) 河川整備計画案の発表08年6月
総工費の4割を大阪、京都、滋賀が負担する
「淀川流域のことは霞が関が考える問題じゃない。まずは(流域府県で)お金の使い方、治水のあり方をしっかり練ることが先決」


ケンカ予算
国直轄事業負担金→国が直接行う幹線道路や港湾、河川整備などの建設事業費や維持管理費を、地方財政法に基づき、地方自治体が経費の一定割合を負担する仕組み。建設費なら3分の1など、地方の負担割合は法律で定まっている。費用の明細は示されず、総額のみが通告される制度。
「ぼったくりバーみたいな請求書だ」
posted by 田辺 大 at 22:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・映画・音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月05日

橋下徹研究


橋下徹研究

橋下徹研究

  • 作者: 産経新聞大阪本社社会部取材班
  • 出版社/メーカー: 産経新聞出版
  • 発売日: 2009/02
  • メディア: 単行本



★★★★☆

地域主権型道州制、その内容を知れば知るほど、日本が生き残るためには絶対にその導入が必要だと想いが強くなってきます。

京都・奈良・兵庫・大阪・滋賀…各府県には、とても魅力的な地域資源があってポテンシャルがあります。

国から税財源が地域に移管し、「地域でできることは地域が決める」ができるようになれば、戦略的・効果的にお金を使うことができます。関西州は、アジアでは、ナンバーワン、オンリーワンの地域になれます。それだけの、ポテンシャルは十分にあります。こういう社会を考えているとワクワクできます。

国・中央から変わることは絶対ありません。既得権を持った人たちから起こる変革なんて、歴史上存在しません。

だから、ある道州(地域)の変革がモデルとなって、国全体へ広がるという道筋しかないのではないでしょうか。

橋下知事が語る関西州構想には、その可能性が大いにあると思っています。

地域主権型道州制、とても合理的な制度です。当たり前のことが当たり前にできない社会、既得権の壁は分厚い…



国・道州・市の役割(「地域主権型道州制―日本の新しい『国のかたち』 より)

国の役割
外交、安全保障、危機管理、年金や医療保険などの国民基盤のサービス、通貨、金融システムなどのルールの設定や監視など、国民にとってもっとも大きな公共財の提供。

道州の役割
河川、道路、橋、通信基盤、港湾、空港、生活環境整備、林野事業、災害対策、危機管理、能力開発、職業安定、雇用対策など、便益の広がりが広域的な公共事業。

市の役割
生活保護、社会福祉、老人福祉、保育所、幼稚園、消防、救急、生活廃棄物収集・処理、医療、保健所、小中高等学校、図書館、公園、都市計画、街路、住宅、下水道、災害対策、戸籍、住民基本台帳など、便益の広がりが特定の地域に限定される公共事業。



地域主権型道州制―日本の新しい「国のかたち」  (PHP新書)

地域主権型道州制―日本の新しい「国のかたち」 (PHP新書)

  • 作者: 江口 克彦
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2007/12/16
  • メディア: 新書





posted by 田辺 大 at 21:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・映画・音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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