2012年05月06日

「学ぶとはどういうことか」

学ぶとはどういうことか [単行本(ソフトカバー)] / 佐々木 毅 (著); 講談社 (刊)

とても読むのに苦労しました。やっと1割ぐらい理解できたぐらいでしょうか…それでも、読後の高揚感は今年読んだ本の中で一番かもしれません。

とくに、「考える専門家」と「考えない専門家」の章に共感するものがたくさんありました。

ステレオタイプ(俗論や世論)とは、「見たいものを見る」人であり、マスコミは「見たいものを見せる」ことで商売をしている。考えない専門家とは、既に「学んだ」固定的な「方法」の機械的な適用に邁進する人としています。

この三者で構成されているのが、今の日本の社会ではないでしょうか?

一方の「考える専門家」を、プロフェッショナルとしています。
その定義は次の通りです。「実践における目的をも問い直し、「適切さ」を執拗に求めて技能・技法を試し、洗練させる人」

これって、普段自分自身が仕事で意識していることであり、大切にしていることそのものです。目指す方向性は、間違いなく合っているし、確固たる軸になってきています。あとは、そのレベルを上げ続けていくことに専念するのみです。

〜本文より〜
実践の世界にはつねに変動要因に見舞われ、不断の目配りと新たな実践が求められる。そこでは解決は決して絶対的・究極的なものではない。それは人間の営みの然らしめるところであり、つねに「より適切な」解決を求める不断の活動が行われることを前提に、ある種の謙虚さを持ちながら、しかし「適切さ」のために闘い続けるのがプロフェッショナルの魂というべきものである。

プロフェッショナルは「天職」と訳されるが、それは経済的な打算を行動基準としないだけではなく、当然広い意味での公共性を視野に入れた発想を持つことを内包せざるを得ない。言い換えれば、自分の個人的利益になるかどうか、目の前の利害関係者などの役に立つかどうかといった狭い了見以上の視線を持つべきだということになる。
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2012年05月01日

「超」入門 失敗の本質 〜日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ

歴史的名著「失敗の本質」の入門編です。「成功に絶対はないですが、失敗には絶対がある」→このことが意識にあるのとないのとでは、仕事の成果は圧倒的に変わってくると思います。人生は長いようで、何かを成すためには、本当に時間は限られています。その限られた時間を有効に使うためにも、「失敗の本質」からは学んでおく必要があるのではないでしょうか。

共に仕事をしている人たちには読んでもらいたい1冊です。「超」入門なので読みやすいです。その中でも「成功に絶対はないですが、失敗には絶対がある」ということは頭に定着するはずです。まずは、それで十分だと思います。


自分自身の仕事のポリシーに「木を見て森も見る」というのがあります。この本を読んでいて、さらに「木を見て森も見て、さらに海も見る」という言葉が自然に浮かんできました。良質の森を源流にする川の河口には豊かな魚場が広がります。木(部門)を見て森(組織)を見るのを当たり前のレベルにした後は、海(地域社会)も見る。自分たちの森(組織)を発展させると、海(地域社会)もよくなる。まさに、そんな循環を生む組織づくりが自分の大切なミッションです。
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2012年04月14日

時間こそが真に普遍的な制約条件

@「稼働と成果は違う」と言ってもなかなか伝わらない人
A「絵に描いた餅」のような事業計画しか作れないような人

そういった人たちに、どういった助言ができるのか?なかなか適切なものが浮かびませんでした。

ドラッカーの「プロフェッショナルの条件」を読んでいて、ふっと飛び込んできた箇所がありました。



「成果をあげる者は仕事からスタートしない。時間からスタートする。計画からもスタートしない。何に時間がとられているかを明らかにすることからスタートする。次に、時間を管理すべく、自分の時間を奪おうとする非生産的な要求を退ける。そして最後に、その結果得られた時間を大きくまとめる。すなわち、時間を記録し、管理し、まとめるという三つの段階が、成果をあげるための時間管理の基本となる。成果をあげる者は、時間が制約要因であることを知っている。あらゆるプロセスにおいて、成果の限界を規定するものは、もっとも欠乏した資源である。それが時間である。」


その通りです。@とAの両者に共通することは、時間の見積もりが極端に甘いということです。それは、新入社員であっても経営者であっても同じです。

とにかく時間を管理できない人が成果をあげることなんてできるわけがありません。まずは、自分自身が1日24時間、1週間168時間をどのように使っているのか、きちんと把握しましょう。

「忙しくて時間がない」と言っている人で、そういったことを把握している人には未だに出会ったことがありません。

時間こそが真に普遍的な制約条件…今一度、自分自身にも言い聞かせて気を引き締めます。

posted by 田辺 大 at 22:02| Comment(0) | TrackBack(0) | あしたのために(目標) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月28日

亜熱帯から雪国へ

先週は、週のほとんどが香港での工場見学・市場視察そして福井県小浜市へと、亜熱帯から雪国への出張でした。
不在の間に溜まっていた、一週間分の新聞を一気に読みました。いつも以上に中国関係の記事が目に入ってきます。日本の法人の香港への本社移転(雑貨店「フランフラン」)・中国、内陸も労働者不足、香港での「中国標準語」話す人口が英語を上回る(日経新聞23日朝刊)…

世界は猛烈な勢いで動いている。

その中で、日本は世界で一番たくさんの課題を持っている国です。それは、今後世界中で発生する課題に一番早く直面しているということでもあります。

人口減少・少子高齢化社会、政治・行政の機能不全、財政悪化、グローバル化による産業の海外シフト・技術革新による製品のコモディティ化…

課題を上げたらキリがありませんが、これらの課題を解決することが、日本が世界で生き残る唯一の方法で、世界に貢献できることだと確信しています。

自分たちの日常の仕事・取り組みが、常にこれらのことにつながるように…

これは、今後もぶれないであろう、自分の大切にしたい意思のひとつです。
先週は、いろいろな刺激を受けて深い思考ができました!
posted by 田辺 大 at 16:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記(仕事のこと) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月06日

「経営支援室」という仕事

1月から会計会社でのコンサルティング部門(=経営支援室)の立ち上げの案件を依頼されました。
会計事務所の業務は、安価で使い勝手のよい会計ソフトなどの普及などでコモディティ化(=日用品化)が激しく、業務を効率化して適正価格にすると顧客の獲得は比較的容易にできます。そんな中でも、顧客によっては価格よりも「実効性のある提案」をしてくれる事務所を求めているという声が多いです。そういった声に対応するための部門を作りたいということで依頼されました。

私自身は、どちらかというと広く顧客を開拓することにあまり興味がありません。広さより深さを求めています。これは、ずっと言い続けていることですが、外部のコンサルという視点ではなく、常に顧客企業の経営企画部の担当という意識を持って仕事をしています。ですので、仕事は商品や文化に共感できる企業に限られてきます。今は未熟であっても、志を持って「王道の経営」を志向しているなら、それでも十分です。

自分自身の志向性を伝え、それで結構だということで、今回の業務が始まりました。本業ともシナジーを発揮するものだと考えていますので、じっくりと「経営支援室」を育てていきます。チャレンジングな仕事になっていくことも楽しみにしています。
posted by 田辺 大 at 13:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記(仕事のこと) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月16日

瀬戸内の親子

写真はコチラ→「瀬戸内の親子
今年一番の写真でソニー損保主催のフォトコンテスト(テーマは「お出かけ先での一枚」)に応募してみました。PCからでしか見れないようです。(スマホからでは別のページが表示される?)お手すきの際にでもご覧下さい。特に猫好きの方は!そしてよかったら、投票もよろしくお願いします!


*写真の説明文
今年の夏に瀬戸内海に出掛けた際の1枚です。豊島の島キッチンというカフェの軒先に住んでいる親子です。3匹の子猫はそれぞれ性格が違い、お店の方からは一番奥の子は人懐こく、真ん中の子は人に対する警戒心が強い子だと聞きました。実際、午前中に寄った際も、人に寄ってくるのは一番奥の子でした。
で、この写真はお昼過ぎに再度立ち寄った時に撮りました。
人に対する警戒心が強い子ですが、お母さんには一番甘えるようです(笑)
本当に心地よさそうに、お母さんに乗っかって眠っていました。

それにしてもお母さんはこうやってずっと母乳を与え続けてるんですね。母は強し!

posted by 田辺 大 at 10:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 旅・建築 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月05日

一番しんどい時の4年間、ありがとう…

退去.JPG
9月上旬から物件探しを始め、昨日でやっと引越が完了しました。
2007年の8月から4年を過ごした部屋とお別れです。いい物件を見付けられたという喜びと、寂しさが同居しています。


10月4日のTwitterでのつぶやき
「引越がやっと完了。物件探しからいろいろ時間がかかりました。今回は、結構人に手伝ってもらった部分が多かったです。自分一人では気付いてないだろうこと(物件・業者・レイアウト)があり、本当に感謝です。流れを変えるための引越でもあったので、日常を楽しみつつ仕事もより頑張ろう!」


今日は、少し旧自宅の片付けをしました。この4年間、特に後半の2年間は本当にしんどかった…その期間をずっと過ごしてきた部屋を掃除していると、自然に「ありがとう」という言葉が浮かんできます。

「このしんどかった後半の2年間があったから、飛躍できたんだ!」と後に言い切れるよう様に新居で、これから始まる生活を充実させていきます。

流れが良い方向に変わりつつあることも実感しています。その流れを加速させるために、物理的な環境を変えてみようと思ったのが、今回の引越の始まりでした。

より外に出易くするため、より人に会う機会を増やすため、よりいい仕事をするために、より日常を楽しむために…
posted by 田辺 大 at 22:18| Comment(2) | TrackBack(0) | あしたのために(目標) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月18日

犬島・豊島ツアー

今回の旅は、久しぶりにワクワクする景色と建築にどっぷりと浸ることができました。
いつもと違ったのは、旅の中でツイッターを大いに活用しました。豊島観光協会、ART SETOUCHI、ベネッセアートサイト直島などのアカウントからリアルタイムで飛んでくる現地情報や期間限定の交通ルートの時刻などの情報はとても参考になりました。

今回、犬島・豊島行きを加速させてくれたのが、ベネッセアートサイト直島の下記のツイートでした。



「岡山から犬島へ渡る宝伝港方面に行く直通バスが、臨時運行されます。犬島への小型船にも接続しており、1時間程度で西宝伝に到着します。岡山駅東口バスターミナル@番のりばから9:55に発車します。」


なるほど、これだと犬島にいい時間帯に着いて、その後夕方までに豊島に渡ることができるなと思いました。豊島での宿の空きがあるのか分からないままでしたが、この情報だけで気分は高まってきました。いつも通り、大まかなことしか決めずに自宅を出ました。あとは、現地で情報を集めればいいと。

7月16日(犬島)

犬島・豊島_DSCN3823.jpg     犬島・豊島_DSCN3830.jpg     犬島・豊島_DSCN3842.jpg
犬島・精錬所    
テレビや写真では何度か観たが、やはり現地に来ないとその空気は実感できません。
テレビや写真はキッカケと、現地に来た後の復習用にしか成り得ない。何でもそうだが、自分の足を使って、自分の目で見ることでないと分からないことが多いです。


犬島・豊島_DSCN3852.jpg     犬島・豊島_DSCN3856.jpg
家プロジェクト

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犬島から定期船で豊島へ

豊島の家浦港には16時前に着きました。しばらく、港を散策しました。家浦発のバスの最終が16時だと知らなかったので…
空いていた宿は、港から約3キロの登り道。炎天下、これは厳しい戦いだなと自販機でアクエリアスを補充して覚悟を決めて歩き出した時、後ろから来た一台の軽自動車が止まって声を掛けてくれました。「乗せてあげるよ」と。まさに救世主。豊島の人の優しさに触れ、明日もいい一日になると確信しました。


犬島・豊島.JPG
夕日
硯という地区にある宿は回りに何もないし、足が無いのでどこにも行けません。晩御飯を食べてから、宿の横で多島海の夕日を小一時間眺めていました。こうやってゆったり時間を使うのも悪くはなかったです。


7月17日(豊島)
この日は観光案内所で借りた電動自転車で島を走り回りました。走りながら感じる風は最高に心地よかったです。ただ、天気が良すぎて日焼けというかヤケドというか一気に肌は真っ赤になってしまいました。(笑)


犬島・豊島_DSCN3890.jpg     犬島・豊島_DSCN3892.jpg     犬島・豊島_DSCN3904.jpg
豊島美術館(奥の白い建物)
超シンプルな構造、常設展示は1つのみ。美術館として、どう成立するのだろうと思っていましたが、入口から内部を見た瞬間に「なるほど!こうきたか〜!!」と感動しました。いつまででも観ていられる。いろんな季節・時刻に来てみたい。そんな空間でした。


犬島・豊島_DSCN3882.jpg
島キッチンの親子@(午前中に立ち寄った時)
奥の子は人懐っこくて、すぐに人に寄ってきました。手前の子は、警戒心が強い感じでした。同じ環境で育っていても、全然違うタイプの性格になるものなのですね。


犬島・豊島_DSCN3913.jpg     犬島・豊島_DSCN3915.jpg
島キッチンの親子A(16時に立ち寄った時)
あれっ1匹増えてる?!それにしてもお母さんはこうやってずっと母乳を与え続けてるんですね。母は強し。
真ん中の子は、人に対する警戒心が強い子ですが、母親には一番甘えるようです(笑)
ほんと心地よさそうに、母親に乗っかって眠っていました。


7月17日(岡山)
16時40分のフェリーで豊島を出て、その後岡山でこのブログを始めた5年前に直島で知り合ったりゅうちゃん&飛香ちゃんに会いました。二人の人柄も感性も好きで、初対面の時からいろんな話をしたし、最後に会ってから随分時間が経つが不思議と近い所に居てるような感覚もあります。楽しいひと時でした。こういう縁は何より大切にしたいものだし、それが私の瀬戸内好きの要因のひとつにもなっています。


犬島・豊島_DSCN3917.jpg
りゅうちゃんが即興で描いてくれた似顔絵





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2011年06月27日

左京区な一日

貴船神社_奥宮.JPG       鞍馬寺_金剛床.JPG
貴船神社(奥宮)           鞍馬寺(金剛床)

昼からなので、今日の左京区滞在時間は6時間弱でしたが、久しぶりにリフレッシュできました。

出町柳から叡山電鉄に乗り、貴船神社に向かいました。その最寄り駅である貴船口の少し手前で、車窓に一頭の鹿が見えました。奈良公園の鹿と比べると、毛並みもすごく綺麗で、雨上がりの草地で、草を頬張っている姿は神々しい感じがしました。たくましく懸命に生きている、その姿を見ていると、普段の自分の悩みなんかも大したことでないと思えてしまいます。人間の子どもの無邪気な姿を見ている時も同じ様なことを思います。シンプルなことの大切さを再認識するからでしょうか?

貴船神社の後は、鞍馬寺へ行きました。二つのパワースポットを歩き回りながら、普段使ってない部分の脳を刺激できたのではないでしょうか。本当にスッキリしました。水の音を聞き、美しい森を見て歩く、最高のリフレッシュ方法です。

帰りには、出町柳の気になっていた飲食店なども行きましたが、それ以外にも個性的で魅力あるお店が多く、出町柳・左京区のポテンシャルの高さを感じました。

次回は、一乗寺あたりを開拓しようかな…
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2011年05月31日

730日、104週間、24か月、2年

毎日、仕事で通う場を無くしてから、730日、104週間、24か月、2年…が経ちました。

生活の糧を得るためには、自分一人で考え、自分一人で実行し、自分一人で検証し、自分一人で悩む毎日。

特殊な状況なので、誰にも相談できない。相談したところで、伝わらない。

自分がやっていることが正しいのか、間違っているのか、頑張っているのか、頑張ってないのか、本当に分からない状況。

同世代の所帯トークにイラついたり、人の結婚式で全く感動しなかったり、飲みの席でも子どもの話ばかりされて、どうすりゃいいの?「I」の話ばかりされてもおもしろくないんだよ(「Weの話ができんか?」)と思ったり…

生活の糧を得るためには、自分はお客様に常にクリティカルな提案をしなければいけない。大して能力のない自分は、ストイックになって技術を磨き続けるしか道はないんだと必要以上に思い込んだり…これが、今のありのままの自分です。

2年間、めちゃくちゃ葛藤してました。

ただ、得たものもたくさんあります。それは、自分の軸がブレなくなったこと。

あとは、「人にやさしく」ならなければ…
明日からも頑張っていきましょう!
posted by 田辺 大 at 22:32| Comment(2) | TrackBack(0) | あしたのために(目標) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月24日

独裁者

独裁者 “ブログ市長”の革命 [単行本] / 竹原 信一 (著); 扶桑社 (刊)

先日観た、橋下知事を取り上げたドキュメンタリー「議論する独裁者」は大変興味深いものだったが、今回読んだ書籍「独裁者~ブログ市長の革命~」は、さらにおもしろかった。

この「独裁者~ブログ市長の革命~」の著者は、橋下知事が「阿久根市長の考え方は尊敬」と評していた、阿久根市の竹原前市長です。

ビジョンに共感している私から見ても、少し過激な手法だなという印象を持っていましたが、今回この一冊を読んで、その見方は変わりました。その取り組みには一貫性があったのは、もちろんのことですが、過激なのではなくすごく理性的だったのだなと。過激なのは、既得権をどんな手段を使ってでも守ろうとする議会や公務員であったことを改めて知りました。そして、変わり者の市長だと何も本質を知ろうとせずに煽るマスコミとも闘わないといけなかった。

前市長の言っていることは、至極まっとうなことばかりで、何故地方議会が不要なのかが、よく理解できました。

去年の夏、鳥取県の智頭町で町長のトップダウンで始まった100人委員会というものに接する機会がありました。100人委員会はボランティアで公募した約100人の町民が「生活・環境」「商工・観光」などの6つの部会に分かれ、約半年をかけて事業を企画提案して予算化を要求するものです。高い報酬をもらっている議員の仕事の質の低さ(議会の議事録などを読み込む必要があり、読んだ際にその議論のレベルの低さに愕然としました)に比べ、100人委員会で出てくる提案は意義深いものばかりでした。議会って何のためにあるのだろうと漠然と思っていました。

ボランティアの役割は企画提案して予算化を要求するところまでで、いいと思います。実際の政策に落とし込むには専門的な知識や技術がいるので、それを議員が担えばいいのではないのかとも思いましたが、実務能力のない議員には期待できません。

アメリカでは、高い専門性と技術を持った「シティマネージャー」という民間の経営感覚を持った人たちが首長から直接任命され、政策の実行を担っているそうです。だからこそ、議員をボランティア化できるそうです。

自分自身が、1年前に漠然と「議会は不要では?」と思っていたことは、特別変わった考え方でもないのだと改めて実感しました。

私たちが応援していた市長候補も「シティマネージャー」の話をされていました。持続可能な自治体経営のモデルには、この「シティマネージャー」の制度も必要です。これから、こういう話もどんどんしていきたい。

政治的なものにはあまり興味はありませんが、私は行政も経営だと考えているから、こういったテーマに興味を持ち続けているのだと思います。逆に言うと、経営を政治的なものにするのは、大嫌いなことです。だから、組織のアンタッチャブルなことに触れて干されたこともあります(笑)

でも、「当たり前のことを当たり前にしたい!」という自分の軸は一生ブレないでしょう。勝手な解釈ですが、高杉晋作の辞世の句「おもしろきこともなき世をおもしろく」と「当たり前のことを当たり前にしたい!」は同じことだと思っています。「おもしろい」というのは単純に楽しいということではなく、「当たり前のこと・あるべき姿」なのではないかと…「理不尽なことがまかり通る社会を、当たり前の姿に」。で、それができたら本当におもしろい!


~本文より~
政治屋(Politician)と政治家(Statesman)
楽に稼げるから議会の趨勢に付和雷同し、自らの利権確保と保身のみに専心している。

「開かれた議会をめざす会」の調査より
1年間で議員による条例案の提出件数がゼロという議会が、全体の89.8%。
一般質問にしても、議員定数の半分以下の議員しか行わなかったという議会が、全体の43.5%。

「政治屋(ポリティシャン)は次の選挙のことを考え、政治家(ステーツマン)は次の時代のことを考える」アメリカの神学者・作家 ジェームス・フリーマン・クラーク

真に次の時代のこと、次の世代のことを考えれば、自らの保身に走っている暇などないはず

イギリスの経済学者でケンブリッジ学派の創始者 アルフレッド・マーシャル
「(ステーツマンとは)冷静な頭脳と温かい心を持って、周囲の社会的苦悩と闘わんがために自己の最善の力を喜んで捧げる人」
「喜んで捧げる」、つまり、政治家には奉仕の精神が求められるのです。クールヘッド(冷静な頭脳)、ウォームハート(温かい心)、そしてクリーンハンド(きれいな手法)が必要だとも付言している。


議員は地域や団体の利益代表の性質を自ずと持ちます。しかしながら、首長は住民全体の代表なのです。両者は同じ住民の代表であっても、民意の反映のされ方に大きな違いがあります。

地方議会は不要
地方分権の目的は、最終的には住民自治の実現と言ってもいいでしょう。
自治体への権限と財源の委譲は、住民の近くにこれらの権限を置くことで主権者たる住民が行政をよりコントロールしやすくなり、地域住民の民意が行政に反映されやすくなることで住民自治を実現しょうというものです。
「地方自治は民主主義の学校」
かつてのイギリスの政治家であり法学者のジェームズ・ブライスの言葉はあまりに有名ですが、住民自らが責任をもって地方政治に参加することによって、民主主義を学ぶことができることから、「地方自治」という理念を「学校」に喩えたものです。
しかし、現在の日本ではほとんどの住民が「学校」には登校していません。

議員の定数や議員報酬を減らすには、議員をボランティア化し、喫緊の政策課題には高い専門性を持つ政策スタッフを議会が専任するのが有効だと考えます。
議員定数削減に対して議会は決まって「民意を反映できなくなる」という常套句を使いますが、ボランティア議員として多くの定員を与えれば、むしろ民意はより反映されるはずです。一方、高度に専門的な能力を持つ政策スタッフは、「シティマネージャー」と呼ばれ、アメリカなどではもっとも普及している制度です。行政の専門家を事務方のトップに据え、議会が決定した政策の実行を担わせるのです。

彼らの最大の関心事は、収入と休暇、そして省益に代表される組織の力の確保、つまりカネと権力です。国民の暮らしなど初めから眼中にないのです。

個人や組織というものは、能力や成果に関係なく報酬を得るようになると感性は麻痺し、腐敗の一途を辿ります。
posted by 田辺 大 at 12:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・映画・音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月16日

わたしたちのまち

市政報告はトップページ右のバナーです→コチラ
間に合った〜!助っ人さんの緊急オペにより、何とか期日までに「市政報告」ビラ(マニフェスト編、対談編)がトップページから見れるようになりました。

今まで、地域デザインプロジェクトという活動をしてきましたが、自分自身が最も関心を持っている領域が「持続可能な自治体経営」でした。このテーマ、もっともっと深掘りしていきたい。

私たちの街で、人口減少・高齢化社会の新しい自治体経営のモデルを提示したい!そして、そのモデルは日本全体に普及させるべきものだと信じています。
posted by 田辺 大 at 13:58| Comment(0) | TrackBack(0) | あしたのために(目標) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする